植物の種子や果実、胚芽から搾油する植物油は、不飽和脂肪酸を多く含みます。植物油は、実はコレステロールはゼロ。控えている人も多いようですが、「栄養的に優れているので、むしろ積極的にとりたいですね」と次田さん。
それより気をつけたいのが“見えない油”とも。「平成25年国民健康・栄養調査結果の概要」（厚生労働省）によると、日本人は１日あたり平均55.0ｇの脂質を摂取していますが、このうち40ｇ以上がお菓子やパン、カレールーなど、いろいろな加工食品に含まれる「目に見えない油」。知らず知らずのうちに口に入り、１日にとっている脂質の８割以上を占めています。血中のコレステロールを上げたくないなら、この「見えない油」を控えるのがポイントです。

使うコツは、油の特徴をよく知ること。特に不飽和脂肪酸は、加熱すると酸化しやすいため、生で食べるとより効果的です。
そこでおすすめが、テーブルオイルとしての活用。話題のアマニオイルやえごま油などは、サラダや冷奴、刺身などに少したらしてめし上がれ。その場合、なるべく小さな容器で購入して、早めに使い切ること。日当たりのよい食卓の場合、アルミホイルに包むなどして、酸化を防ぐ工夫もお忘れなく。なお、テーブルオイルは、１人１日スプーン１杯が目安です。
また、調理用には、いくつか常備して使い分けを。うたい文句や価格よりも、用途に合った性質、好みの味わい、食感などをポイントにチョイスしましょう。
天ぷらなら、風味の好みもありますが、油切れの良さも、おいしさの決め手となります。メーカーが調合しているサラダ油や天ぷら油などの商品も、上手に活用を。何といっても、安価でたっぷり使えるのがうれしいですね。